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PHILOSOPY
「古い」という言葉の更新速度がどんどん速くなっているように感じています。流行のカルチャーやファッション、店頭に並ぶ真新しい日用品も、数年後には時代遅れになり、型落ちや廃番として知らぬまに姿を消していきます。人々にとって現代は「新しい」に囲まれることに価値を見出しやすい時代なのかもしれません。それは間違いではありませんが、全てではないように思うのです。
gekokujoでは、この「古い、新しい」という時間的なヒエラルキーを取り払うことで見えてくる、そのモノ自体の魅力にせまりたいと考えています。それは100年前の蓄音機と最新式のオーディオプレイヤーを、対等な目線で眺めてみようという態度です。ものを選んだり使ったりする選択肢に、当然のように「過去から現在まで」という射程を持つ、と言ってもいいかもしれません。
そうした眼差しから見出しだ価値の発見は、あなたの生活を豊かにしてくれるかもしれませんし、もしかすると未知なる「新しさ」をもたらすかもしれません。
異なる時代、異なる様式のものたちが、同じ時間、同じ場所で作用し合い、新たな物語を紡ぎ出す風景こそが、gekokujoの思い描く「未来」です。
編集と変遷
EDITING AND TRANSITION
アンティークやビンテージと呼ばれるものには、地域性や時代背景、所有者を転々とするといったユニークな変遷のストーリーがあります。また、経年変化による傷、摩耗、日焼けや剥がれといった長い時間により編集された個性的な魅力をその身に宿しています。こうした変遷と編集が生み出す個性を可能な限りお伝えしたいと考えています。
EDITING THE TRANSITION
アンティークやビンテージと呼ばれる物のほとんどは、今でも十分使用可能なものです。gekokujoでは必要に応じて可能な限り補修や修繕をおこなっています。骨董品や博物館の展示品のように、過去の暮らしの遺物として置き去りにするのではなく、現代の生活の中で使用し、新たな関係性やストーリーを生み出していくことに価値を感じています。100年前のものを現在から100年後まで。変遷の編集。